歯周病と喫煙の関係
投稿日:2020年11月5日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは、まことデンタルクリニックのスタッフです。
今回は歯周病と喫煙の関係性についてお話ししていきましょう。
歯周病と喫煙はとても深い関係にあることをご存知でしょうか。
タバコは、肺ガンや心筋梗塞などの深刻な疾患の原因となることは広く知られていますが、歯周病にも深く関わっていることは残念ながらあまり知られていません。
非喫煙者と比較すると、喫煙者の歯周病の罹患リスクは2.7倍にもなり、歯の喪失は10年早まるといわれています。
特定の細菌や年齢、糖尿病などよりも、喫煙の方が歯周病の重要度と関連が深いという報告もあるのです。
喫煙の歯周病への影響は「かかりやすい」「気が付きにくい」「治りにくい」の3点が挙げられます。
まず、生体の本来の免疫機能が喫煙により妨げられるため、歯周病にかかりやすくなります。
喫煙者は非喫煙者に比べて罹患率が高く、重度に進行した人の割合も高いことが知られています。
また、タバコの成分であるニコチンの血管収縮作用により歯肉炎症がわかりづらく、歯周病の症状の一つである出血などの自覚症状が出にくくなります。
そのため、発見が遅れてしまい、気づいたら重度の歯周病になっていたということも、、、
さらに、いざ治療を始めても、喫煙者の歯茎は硬くなってしまっていて沈着物の除去が難しく、歯周組織の修復も阻害されているため、思うように治療効果が上がらないのです。
そんな歯周病に大きな影響を与えるタバコ。
タバコをやめると、すぐに歯周組織にいい影響がではじめます。
禁煙して数日後には、歯肉の血流の量が増え、炎症に伴い歯肉溝から分泌される歯肉溝浸出液が減少しはじめます。それにより、歯周病治療を行った後に治癒が見られるようになって、歯周組織の破壊を抑えることができるのです。
さらに、禁煙して1年くらいから歯の喪失リスクが低下しはじめ、10年以上たつと非喫煙者と同レベルにまで回復することが分かっています。
禁煙することで確実に歯周病の罹患リスクを下げることができるのです。
禁煙は歯周病治療の第一歩、歯周病から大切な歯を守りましょう。
■ 他の記事を読む■