新型コロナウイルス感染症と歯周病の関係性について
投稿日:2021年11月8日
カテゴリ:未分類
こんにちは。
まことデンタルクリニックのスタッフです。
今回は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と歯周病の関係性についてお話ししていきたいと思います。
これに関しては2021年の論文を紹介したいと思います。
カタールの全国の病院(約85%)を対象に、Marouf先生等が研究、発表したものです。
2020年2月27日〜2020年7月31日までにCOVID-19と診断された患者さんで、8月31日までに退院または死亡した患者さんを対象としました。
その中で、死亡した患者、ICUに入った患者、人工呼吸器を使用した患者さんのグループと、大きな症状がなく退院した患者さんのグループに分けました。
過去一年以内の歯周病の検査を元に各グループの比較を行い、また年齢や全身疾患等様々なパラメーターに関しても統計が出されました。(細かい内容は割愛します。)
その結果、568人の対象者のうち重症化した人が40人で、死亡した患者が14人、ICUに入った患者が36人、人工呼吸器をつけた患者が20人でした。
大きな症状がなかった患者は528人でした。
歯周病の判定はステージ0-Ⅰ(骨吸収が歯の根の15%以下または正常な骨のラインから2mm以下)、ステージII-Ⅳ(骨吸収が歯の根の15%以上または正常な骨のラインから2mm以上)としました。
この分類は難しいと思いますので、少し違いますがステージ0-Ⅰは正常から軽度歯周炎、ステージⅡ-Ⅳは中等度から重度歯周炎と思っていただければいいかと思います。
研究結果は、ステージⅡ-Ⅳの場合で死亡のオッズ比は8.81、ICU は3.54、人工呼吸器装着は4.57となりました。
オッズ比は単純な倍率ではないので死亡率が8倍というわけではありませんが、これがかなり高いことがわかります。
少し難しい内容になってしまいましたが、簡単にまとめると、歯周病に罹患している患者さんではCOVID19に感染するリスクが有意に高く、歯周病が進行するとCOVID19の重症化リスクも高くなるということです。
この原因についてはまだ解明されていませんが、一説では炎症性物質の誘発や、新型コロナウイルスの受容体の発現誘発、また歯周ポケット内にウイルスが残存しやすいことなどが考えられています。
歯周病は今まで様々な全身疾患と関連しているという話は何度かブログにて説明させていただいていますが、今猛威を奮っている新型コロナウイルスに関しても歯周病が関連している可能性があるということが示唆された非常に興味深い論文でした。
歯周病について、最近メインテナンスを怠っていたと思う方は、この機会に是非まことデンタルクリニックにお越しください。
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