歯周病とストレス
- こんにちは。まことデンタルクリニックのスタッフです。
今の日本は「ストレス社会」と言われていますが、そんなストレスも歯周病の発症や進行に大きく関係しています。
ストレスがなぜ歯周病を悪化させるのか、大きく分けて3つの原因があります。
その1:健康阻害態度(けんこうそがいたいど)
簡単に言えば「病気になるような行動をとる傾向がある」ということです。
例えば忙しく心身共に疲弊しているときはつい歯磨きをサボってしまったり歯医者での検診を先延ばしにしてしまったり。
歯周病の一番の治療は歯磨きですから、それが疎かになるということは当然歯周病を悪化させてしまう事に繋がります。
その2:免疫機能の変化
免疫とは、身体の外から細菌やウイルスなどが侵入した時にそれらを攻撃・排除して身体を守る仕組みを言います。
ストレスはこの細菌やウイルスの活動に対する免疫反応を減弱させてしまうのです。
歯周病は、歯周病菌によって引き起こされる病気です。強いストレスを感じる事で免疫反応が上手く働かなくなり、歯周病菌が増殖しやすい環境になりますので結果的に歯周病が悪化してしまいます。
その3:炎症の化学伝達因子
化学伝達因子というのは炎症の急性期(歯周病で言えば歯肉が急に腫れ始めた時)に現れる物質で、さまざまな種類がありますがその中で
IL-1βという物質が特に曲者です。歯を支えている骨の破壊を進め、更に新しい骨が作られるのを阻害します。
私たちの骨は絶えず破骨細胞により古い骨は壊され、骨芽細胞により新しい骨が作られ、減りすぎず増えすぎずの均衡を保とうとしていますが、IL-1βが暴れる事でこのバランスが保てなくなってしまうのです。
ストレスはこの化学伝達因子に影響を及ぼす事がわかっています。
ちなみに、ストレスが生まれる原因は抑うつや不安、孤独など人によって様々ですが、中でも「抑うつ」は重度の歯周病と関連していることが認められています。
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